知的資産経営の薦め
はじめに相次ぐ地球規模の災害、世界的な財政危機、止まらない円高、TPPをめぐる問題等いま私たちを取り巻く環境はかつてないほど厳しくなっています。そこにはこれまでの経験だけでは乗り越えられない状況も多々あるかと思います。
私たちは今世紀に入り、好むと好まないにかかわらず新たな世界に足を踏み出していると言えるのではないでしょうか。
このご提案が新世界を歩いていくための羅針盤になれることができれば、幸いです。
知的資産と知的財産の違い
資産=Assets 価値のあるもの財産=Fortun 金銭に換算できるもの
すなわち、財産は資産の一部、と考えていただければご理解いただけると思います。
では、知的資産=特許・ノウハウなのでしょうか?
答えは⇒×
特許やノウハウ等は知的財産であり、権利化したものが知的財産権です。
知的資産とは、知的財産だけでなく、経営理念、人材、技(わざ)、組織力、顧客とのネットワーク、社員教育力、創造力等の目に見えないものまで含み、事業の競争力の源泉となるものです。すなわち、知的資産とは、売上を増やし収益を増やす、つまり儲ける方法を見つけるための道具と思ってください。
知的資産経営を進める手順
1.最初は棚卸から廻りを見てみましょう。普段何気に気付かなかった「当たり前」が実は埋蔵金かも知れません。
2.棚卸をしたら分析しよう
集めた資産を分析し、メリット、デメリット、迷うものに分けます。
3.資産活用の体制を作ろう
メリットが見つかったら、できるところから、組織変更したり、手順やルールを変えましょう。デメリットは抑え込む工夫をしましょう。完全に無くそうなんて考えないことです。迷ったものは優先順位だけ付けて落ち着いたら再検討しましょう。
4.知的資産を開示しよう
知的資産の中で開示できるものは開示し、内外へアピールしませんか?何も費用を掛けて広告や宣伝をすることではありません。ここまで積み重ねてきた知的資産を書面化し「知的資産経営報告書」を作成します。つまり、これも「財務諸表」とは別の意味における「決算書」です。
開示のメリット
企業価値の向上・信用力のアップ従業員のモチベーションの向上
顧客や取引先とのコミュニケーション向上
効果的な経営戦略展開への活用
そして何よりも金融機関との融資交渉の武器
さらに、ビジネスプランを県に申請して承認を受けると
課税の特例、低利の融資、信用保証の特例等の支援の対象になります。
作成支援のお手伝い
今世紀に入ってから、我が国も知的資産の活用に本腰を入れ始めました。経済産業省を中心に活用のためのガイドラインが示され、また、地方自治体の取り組みも少しづつですが始まっています。しかし、知的資産経営の普及活動はまだ緒に就いたばかりです。資源の無い日本が世界で生きていく上で、知的資産はまさに無限の資源ではないでしょうか。当事務所は貴社が埋蔵資源を掘り出すお手伝いから、行政や金融機関への橋渡しまで幅広くサポートいたします。